近い、登りやすい、眺めよい!三拍子そろった百名山【大菩薩嶺】

山梨

大菩薩嶺は山梨の甲州市と丹波山村の境界にあり、奥多摩にも近い場所にある日本百名山の一つです。
2,000mほどの山でありながら、初心者向けのコースもあり、都心からのアクセスも悪くないので、土日ともなると沢山の日帰り登山客で賑わいます。山小屋やトイレも途中にあるので、そのあたりの心配が少なくて済むのも、初心者の方に優しいところ。

何といっても、大菩薩嶺は景色が素晴らしいです。
山頂は眺望がないのですが、長い稜線からの眺めが抜群で、天気が良ければ富士山と陽光に煌めく甲府盆地を見ながら歩くことができます。
是非、天気がいい日を狙って行ってみてください。

こんな方におすすめ!

  • 気軽に行けるけど、素敵な景色が見たい!
  • 稜線歩きを楽しみたい。
  • 帰りはもちろん温泉に寄りたい!

大菩薩嶺

標高2,057m累積標高596m
難易度初級体力★★☆☆☆(2)
景色の良さ★★★★★(5)おすすめ度★★★★★(5)

※ 難易度は初級(Lv1~3)~中級(Lv4~6)の間で分けています。
※ おススメ度は5段階で、ヤマリが登って楽しいと感じた山ほど星の数が多いです。
※ これらはあくまで、ヤマリの個人的主観に基づいたものです。

登山ルート

一番よく登られているであろうルートは、上日川峠からぐるっと周回して戻ってくるものです。
周回なので「時計回り」、「反時計回り」がありますが、おススメなのは「時計回り」です。
登りが少し急で、下りが緩やかになるので、下山時の足の負担が軽くなります。
時計回りだと、登りが少し急で、下りは緩やかになるので、そちらの方が楽だと思います。

「反時計回り」だと、下り始めてしばらくの間は富士山を眺めることができるので、少しでも富士山を多く眺めていたい方はいいかもしれません。(時計回りだと富士山を背負うので、振り返ると見える感じになります)
とはいえ、反時計回りだと下りは急になるので、足元をに気を取られてあまり富士山を楽しむ余裕はないかもしれません。

大菩薩嶺へのアクセス方法

車の場合

中央道大月IC → 国道20号(甲州街道) → 県道218号 → 上日川峠

大月で高速を降りてから、しばらくは高速と並走し、新笹子トンネルを抜けたら左折し、県道218号に乗ってしばらくすると山を登り始め、道はくねくねと折れ曲がりだします。
道は狭くなっていくので、後半はすれ違いが面倒ですが、すれ違うことはあまりありません。
上日川峠まで道は舗装されているので、車高低めのセダンでも大丈夫です。

上日川峠には、無料の市営駐車場が複数あります。第1~第4駐車場まであって、1(20台)と2(50台)は登山口の近く、3(50台)は少し歩く、4(300台)は登山口まで10分程度歩きます。
とはいえ、2000m級の山の登山口で、これだけの駐車場を確保できているのって、素晴らしい!
紅葉シーズンの土日ともなれば第4まで埋まっちゃうみたいですが、普通の土日なら、駐車場には苦労しないと思います。

県道218号線は、冬季通行止めになります。(1月すぎ~4月半ばくらいまで)
その間は上日川峠の駐車場まで車で行くことができません。

公共交通機関の場合

JR中央本線甲斐大和駅 → 栄和交通バス「大菩薩上日川峠線」で終点、上日川峠下車

バスは4月中旬~12月初旬までの土日祝運行です。平日でも運行している日があるので、詳しくは栄和交通のHPから確認してください。

バスは土日は5便、平日は3便の運行で、駅から上日川峠まで40分ちょっとです。
バス一本で登山口の手前まで運んでくれるので楽ですが、土日のバスはもちろん混雑します。登山

のリュックを抱えてのバス乗車なので、ちょっと窮屈かもしれないですが、そこは少し我慢です。

大菩薩嶺登山レポ

というわけで、登っていきましょう。大菩薩嶺!
今回も山の友、ボーノさんと一緒に登っていくよ。
(使用する写真は冬に来た時のものと、夏に来た時ものものを併用してます)

第2駐車場

県道218号から上日川峠に来ると、まず手前に第2駐車場があるので、いつも第2に停めてしまう。
登山口には山の中にしてはなかなか綺麗な水洗トイレがあるので、トイレも済ませちゃおう。

ロッヂ長兵衛

登山口には山小屋のロッヂ長兵衛がある。帰りのバスを待つ人などで賑わいを見せるけど、まだ朝なので静か。

レッツゴー大菩薩嶺

それでは出発~。
舗装された道路と途中から登山道が現れますが、どっちでもOK。
少しでも上り下りを減らして楽をしたい人は、舗装路を歩くのがよし。

そのまま20分ほど歩いて行くと、第二の山小屋、福ちゃん荘が見えてくる。

福ちゃん荘

ベンチもあり、飲み物や食べ物も売っていたりするので、軽く休憩するのにもいい場所。
山小屋から少し離れたところに、トイレもある…けど、こちらを使うなら駐車場脇の水洗トイレの方がキレイ。

トイレもあるよ

ここで分岐になって、時計回りに行くか、反時計回りに行くかを選べる。
私たちは少しでも楽をしたいので(?)、左のカラマツ尾根方面へと向かうことに。

最初はなだらか

そのうち段々登りがきつくなってきて、足元の石も大きくなってくる。
息を切らせて登っていると、先に登っていたボーノさんが振り返って「おー」と声を上げた。

富士山くっきり

絶景かな!
富士山が山々の向こうにドーンと鎮座していて、他の山と一線を画す存在感。(広角レンズだから小さく見えるけど)

あまりにいい景色で、立ち止まっては写真を撮ってしまう。

右には甲府盆地

この景色。ワンダフル。
遠くには、雪をかぶったアルプスの山々まで見渡せる。素晴らしい眺望。

登りきると、左は大菩薩嶺山頂、右は尾根歩きとなる。

右には展望スポットの雷岩も

まずは左に進んで、山頂を目指す。
10分くらい歩くと、山頂に到着。

大菩薩嶺山頂

周りは木々に囲まれているので、見晴らしも何もない。
大菩薩嶺に来たついでに、山頂寄りました~みたいな感じ。

でも、すぐ横ではこんな景色も。

鹿さん

山頂標識のすぐ近くに、鹿が。
みんながそーっとカメラを手に撮影している間、鹿は逃げることなくそのあたりの草を食べていた。

食事に忙しい様子

大菩薩嶺では、たまに鹿を見かけることがあるので、運がよかったら見られるかも。

山頂を踏んだ後、また雷岩まで戻る。
雷岩は展望スポットの一つなので、この辺りで食事をしたり休憩したりする人も。

大菩薩嶺の尾根の辺りはベンチやテーブルなどがないので、どこか空いている場所を見つけて、ご飯を食べたり休憩したり。広い場所はたくさんあるので、好きなところでご飯や休憩を楽しめるのがいいところ。

しばらくは富士山を見ながらの尾根歩きになるので、気分爽快。気持ちいい~。
ずーっと右手に富士山と上日川ダムが見えるので、ちょっと歩いたら立ち止まって写真撮って…の繰り返しで、大菩薩嶺を歩くといつも富士山の写真がめちゃくちゃ増えてしまう。
それだけ素敵な眺めってこと。

標高2,000m地点
尾根を歩く
たまにゴツゴツした岩もあるけど、基本的には歩きやすい

そのうち緩やかに下って、石が積みあがってる場所に出た。
賽の河原っていう場所だけど、石が所々に積みあがってる以外は、明るく開けていてホラーな感じがない場所。

賽の河原には避難小屋もある
振り返る

その後はまた緩やかに登ったり下ったりしつつ、大菩薩峠に近づいていく。

親不知ノ頭

もう少し行くと、富士山が見えなくなって大菩薩峠に。

大菩薩峠の山小屋が見えてきた
大菩薩峠

大菩薩峠のあたりも広いから、いつも多くの人がここで休憩を取っている。
けど、ご飯食べたり休憩するなら、富士山が見える場所での方がヤマリ的にはおススメ。

ちなみに夏に大菩薩峠から、大菩薩嶺方面を見ると、こんな感じ。

尾根が続くのがお分かりだろうか
緑が綺麗

冬は空気が澄んでいて富士山がよく見える、夏は緑が青々としていて標高2,000mあるので少し涼しい、と、どちらの季節に来ても違う良さがある。

大菩薩峠には介山荘という山小屋があって、食事ができたり、登山バッヂをうっていたり。
ワインなどのお酒も売っていて、夏にはビールに目が行ったけど、さすがに我慢。

山小屋介山荘

山小屋の横にはトイレもある。山小屋は多いしトイレもあるし、大菩薩嶺って、本当に初心者向に優しい山だ。

ここからは下り。
登りに比べて緩やかに、木々の中を下っていく。

ゆるゆると歩いて行くと、途中で小川と合流。

夏には冷たくて気持ちよさそう

そのまま歩いて行くと、福ちゃん荘に出て、行きの道と合流。
ここからは同じ道を歩いて、登山口まで。

ロッヂ長兵衛まで戻ってきた

駐車場には、バスも待機。

甲斐大和駅行きのバス

お疲れ山!素敵な景色を楽しめるいい山です。
登りやすい山なので、初心者の方でも楽しめる山ですが、とはいっても山は山。
友達と来た時は、みんな帰りのバスで爆睡してた!(自分も)

大菩薩嶺近くの日帰り温泉といえば、バスの途中にある「やまと天目温泉」。
バスも止まるので、車じゃなくても寄ることができるナイスな温泉。

天目温泉

ここの温泉、Ph10.2とかなりのアルカリ性で、入るとぬるっとするお湯。
お肌がつるっとして気持ちいい。
源泉掛け流しの少し冷ためのお風呂もあるので、交互良くするの整って気持ちよいのでおススメ。

お風呂から上がったら、広い休憩スペースでのんびりするのもよし。

休憩所
ここでも休める

お食事処もあるので、お昼を食べたりなかったらここで食べるもよし。
登山の疲れを癒してくれるよい温泉。
ただし、天目温泉を出るバスの最終が16時過ぎなので、バスの人はのんびりしすぎると乗り過ごすことになるのでご注意を。

大菩薩嶺に登ってみて

関東近郊でお手軽に絶景を見たいなら、やはりこの山なんじゃないでしょうか。
初心者の人に「おススメ山はある?」と聞かれたら、私は大抵「筑波山、大山、大菩薩嶺」と答えます。この三つの山の中でも、一番登山の景色の良さが味わえるのは、大菩薩嶺です。
山頂だけいい景色というわけではなく(むしろ山頂に眺望はないけど)、尾根伝いにずっと絶景が続くというのも、大菩薩嶺のいいところです。
鹿も何度か目撃してるので、動物との出会いのチャンスもあるもしれません。

介山荘から石丸峠方面に、少し行ったところにいた鹿さん
夏にはアサギマダラの姿も

大菩薩嶺は、天気のいい日に登って、是非登山の楽しさを味わってもらいたい山です!

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